リコピン
最近、栄養とかファイトケミカルについて興味が湧いてきて、まずは何から書こうかと思いましたが、
実家がトマト農家で、自身もトマトが好きなので、
トマトに多く含まれているリコピンを取り上げます。
まずは構造を
結構な共役系ですね。そのため、520nm程度の緑色の光を吸収するため、
その補色の赤色に見えるようです。
生よりも油を使って調理する方が吸収率が良いようです。
wikiを見てみると、
カロテン(炭素と水素からなるカロテノイド(黄、橙、赤色などを示す天然色素))
の一種かつ、
テルペノイド(イソプレンを基本単位とする天然物)の一種です。
カロテノイドには抗酸化作用があるようですが、これも共役した二重結合に由来します。
抗酸化作用にもいろいろあるようですが、ここでは一重項酸素の消去活性について。
原理について、二重結合と酸素が反応してエポキシドになるのかと思いましたが、
そうではなく励起エネルギーを受け取って熱エネルギーとして放出してそれ自体はもとに戻るそうです。(化学的ではなく物理的)
(さすがにたまに開裂するみたいですが。)
触媒的に働くとは!
また、この消去活性には9個以上の共役二重結合が必要みたいで、
リコピンは11個なのでこの条件を満たしてますね。
というか、カロテノイドの中でリコピンは最も一重項酸素の
抑制作用が高いみたいです。さすが!
以上のように書きましたが、
一重項酸素の抑制は植物では重要だが、ヒトの健康との関連性
は植物ほど明らかになっていないそうです。
うーむ、なかなか複雑ですね。
一回調べるとわからないことがあり、また調べるの繰り返しになりますw
とりあえずリコピンについては一旦ここまで。
調べてみると情報が簡単に手に入る世の中だと改めて思いましたが、
情報の取捨選択を正しく行う力、知識が必要ですね。
やはり最新の論文を読むのが一番でしょうか。
なかなか楽しかったので、今後もいろいろな栄養などについて調べて書いていこうと思います。