検討の優先順位(プロセス化学)
最近、会社で合成研究をしてます。
そのために現場、本など学んだことについて書こうかと思います。
反応を仕込むところから精製まで色々な工程がありますよね。
どの工程から検討を始めるのが良いでしょうか。
まず優先すべきなのは反応条件のようです。
確かに反応条件検討によって、反応変換率や選択率が高まれば後処理の検討は楽になりますよね。
一方、先に後処理検討をしても反応条件次第で不純物の種類や量が変化すると、最適な後処理方法も異なってくるので、二度手間になってしまいます。
そして、crudeの状態(または簡単な後処理)で分析して変換率、選択率を出すのがいいと思います。
条件ごとに全て最後まで精製するのでは、その時間がもったいないですよね。
以上のようなことを学んだため、最近ガンガン反応条件するぞと意気込んでやっていましたが、再現性が取れず徐々に変換率が下がってきているような状況でした。
その原因を追求している中で、反応条件検討する前に注意すべきことを学びました。
原料の品質についてです。これが反応にどれくらい影響を与えるか、、、
今回、水に敏感な反応を行なっていたため、試薬などの水分量には気をつけるべきでした。
試薬瓶(市販品)に純度98%って書いてあるし、前任者もそこまで注意してなかったので油断していましたが、それがいけませんでした。
分析してみるとメーカーやロットによって水分量が異なりました(0.5%から5%)。
試験成績書を見てみてると水分量は規格されておらず、純度はgc分析で出しているとのことでした。
水はgcで検出されないので、どのくらい入っているかはわからないことになります。
なかなかいい経験になりました。
今後、気を付けます!